【人材育成】~研修報告~

現場社員のための組織行動力向上

2023年1月14日(土),3月25日(土)

令和5年1月14日、3月25日の2回にわたり、『現場社員のための組織行動力向上』の研修を行いました。今年もポリテクセンター愛媛の生産性向上人材育成支援センター後援により、昨年から引き続き講師にS.I.Cオフィス 代表であり人財開発コンサルタント NPO法人トータルサポート21の河野久美子先生をお招きしました。

           <S.I.Cオフィス 代表 人財開発コンサルタント NPO法人トータルサポート21 河野久美子先生>      

これまで弊社は、中堅をターゲットとした研修をメインとしておりましたが、今年度は後輩力・フォロワーシップを学んでもらおうと、若年層に焦点を当てて内容を考えていただきました。
研修を受けること自体が慣れていない入社歴の浅い人が多く、同じ会社内でも繋がりの薄い部署の人とグループを組み、初めは話し合いも恐る恐る始めるような感じでした。

第1回目では自社の経営理念を確認し、目指す会社の未来像を考えてみました。そのビジョンを実現するために経営者の視点であるQCDSM(Quality:品質,Cost:コスト,Delivery:納期,Safety:安全性,Morale:モラル)感覚について学びました。

                <5人1組でファシリテーター・タイムキーパー・記録係を決めてグループワーク>  

その上で現場力を高めるために必要な能力・気づきについて、1つずつグループディスカッションと発表を繰り返すうちに表情の硬かった受講者たちもだんだんと意見を出すようになりました。講義の最後には第2回目の研修に向けてチームで目標を決め、次の研修までの2ヶ月の間に、2週間ごとに集まって達成度を報告しあうというアクションプランを作成して1回目を締めくくりました。受講後のアンケートに因ると「これまで単に1作業としてしか仕事をしてこなかったが、経営者としての視点を持つことにより作業を多角的に観ることができるようになり有効であった。」との意見が見られ、確実に心に『芽生え』があったと思われます。

第2回目は前回の1月の研修から2ヶ月半後の3月25日、春の陽気の中行われました。1回目と2回目の間に、果たして自分たちで進んでミーティングを始めるのだろうか、と思われましたがそれは杞憂でした。1回目の講義の終わりに決めたミーティングリーダーが、各チームを招集し、それぞれがミーティングを行っていました。いつもは上司に言われたら動くようなイメージでいましたが、若年者で組んだチームはそれぞれ見事にミーティングを重ね、第2回の研修を迎えました。


このミーティングを重ねていくことが実は第2回目への本当の狙いであったのかと思うほど、収穫は多かったと思われます。自分たちで日程を決め、それまでにグループの目標に沿った個々の目標を計画・実行し、それらを話し合いの場で発表しミーティングを廻していく、意見を言い合う、という流れは、これまでなかなかなかった経験かもしれません。また、普段交わらない部署との情報共有は意義のあることでした。それを踏まえたうえで、第2回の研修はいよいよ現場力を高めるための講義となりました。

            <自部門と他部門の情報共有の現状と課題、自部門における現状と課題をそれぞれ書き出し>

講義の中で、これまでも何度もいろいろな研修で耳にするワード『報連相』について、フォロワーシップには欠かせない要素で、実践に沿った具体的な行動の中で、どのような認識として行動に起こすべきなのか、分かりやすく説明がありました。チームの成功のためには、部下はただついていくだけでなく、フォロワーとしてリーダーを支え、時にはリーダーの想いを具現化して当事者として進まないといけない、という重要な補佐役でもあり、能動的に動くことが重要であると学びました。

今回の研修は当事者意識を持って聴く人には大いに響く内容で、そうでない人にとっては人ごとになってしまいがちな、大変意義深い内容でした。

1回目で実践、2回目でフォローアップのような研修方法は、若い世代にはやり慣れていない分、少々やっかいに思われるかもしれませんが、それをやり遂げることに意義があると思われます。当事者意識をもって心の中に火種をともした人が増えることを信じて、今後の若年層の活躍に期待します。

中堅・ベテランのためのキャリア形成

2022年1月15日(土)

令和4年1月15日、『中堅・ベテランのためのキャリア形成』の研修を行いました。今年も生産性向上人材育成支援センターの生産性
向上支援訓練のカリキュラムにより講師にS.I.Cオフィス 代表であり人財開発コンサルタントの河野久美子先生をお招きし、弊社の
休業日を利用して丸1日6時間の研修となりました。

   <S.I.Cオフィス 河野久美子先生>       <選ばれしメンバーたちが3人1チームとなり、研修を進めていきました>

弊社松宮は会社規模として、ようやく50人を超えるようになってから数年が経とうとしています。それまでは何となく部署にリーダーが
配置されているという感じでしたが、部署としての機能や、リーダーシップを発揮すべきところが活かされなかったり、その後のキャリ
ア形成などがあいまいになってしまったりしていました。そこで、今後の若い世代たちへの教育のためにも、会社の人財自体を盤石な
ものにすべく「中堅・ベテラン」のための研修を企画しました。

このような講師の先生をお呼びしての研修は2年ぶりで、しかも前回とは違う人を今回の受講者対象としていたため、松宮に入社以来
初めての研修だという人も多く、戸惑いもありました。

    <リーダーとしての強みはどれか?>    <松宮が食品の専門家集団になるためには…からアイデア100出し。自由な考えを!>

まずは自分のキャリア満足度をグラフで示したり、人生の節目にどのようなことがあったかを振り返ったりしました。また、一問一答に
答えながら、リーダーとして自分の資質としての強み・弱みを明らかにしました。

すると、今回の参加者の中では情報収集や計画構築力には自信があるが、しくみを構築したりチームを率いたりする力に自信がない、
という傾向がありました。自分が中堅となり、部下を持ち、チームをまとめていくようになるためには、俯瞰力や目標設定をどのように
すればよいか、などを学びました。分かりやりやすく示していただきましたが、やはり「見える化」することが重要です。

            <会社の「強み」ち「弱み」を各自書き出し、お互いのグループで共有しました>

次に、我社を良い会社(働きがいのある会社)にするためにどうすべきか、のところでは、(働きがいは)「与えられるもの」ではなく
「見出すこと」であり、それを上司が抱くことにより部下に波及する、と聞いて目からウロコでした。さらに会社の「強み」と「弱み」
をブレーンストーミングで忌憚のない意見を出し、そこから会社のビジョンを作ることとしました。そして、研修の後半には、多くの
ロールプレイングを取り入れ、実際に後輩の相談を受けたり部下に注意を促したりするときにどのようにしたらよいのか、後進の指導の
仕方も学びました。


自分たちのキャリアの棚卸から始まり、今後の目指していく目的、道筋の示し方を学び、更に部下や後輩にどのように接したらいいのか
それを実践で体で覚えるようにするという、なんと1日では盛りだくさん過ぎる内容でした。
今後も松宮は、定期的に研修を開催していく予定です。

アサーティブな対応で防ぐグレーゾーンのパワーハラスメント・セクシュアルハラスメント

2020年9月26日(土)

棚卸の日の午後を利用して、サブリーダ―以上を対象にハラスメントに関するDVD研修を行いました。ここ最近急激に変化するハラス
メント問題について、教材事例と我社のことを比べながら真剣な様子で取り組んでいました。“アサーティブ”という言葉に聞き慣れない
人が多数でしたが、いくつかの事例を見ていくにつれて段々と理解し、それに対する自分の考えを発表して共有しました。

                            はじめに社長からの挨拶

この研修は我社が力を入れている人材育成を進めるために行われました。
アサーティブとは相手にも配慮した自己主張のことをいい、年齢・経験が違っても相手を尊重すること、相手に共感し、対等な立場で
率直に意見が言えて協力し合える関係を築くことが重要となってきます。
研修は“DVD教材の具体的な事例⇒自分の考えをまとめる時間⇒発表して共有する”という流れで進められました。DVDの事例に共感した
り、我社の場合はどうかと意見を述べたり、教材の一例だけでなく他の人の意見を聞くことでの気付きもありました。研修を通じて見え
てきた大事なことは、見逃したり放置しないこと、コミュニケーションの土台があることがハラスメントを防ぐ風土を作っていく、
ということでした。

          自分の考えを真剣にまとめる受講者たち                     メモを取りながらDVDを視聴

研修を受けた感想では「すぐに順応することは難しい」や「最近のコミュニケーションを取ることが苦手な人たちとどのように歩み寄る
か」「できることから始める」「相手の良いところを見つけて具体的に褒める」など、難しさを感じながらそれぞれ前向きにとらえら
れていました。
上司から部下へだけでなく部署間での要望・指導があるときは、この研修を活かしてお互いにアサーティブな働きかけに、より良い職場
づくりを私たちは目指していきます。

業務効率向上のための時間管理

2020年1月21日(火)~22日(水)

令和2年1月21日(火)・22日(水)と2日にわたり、松山卸商センター大会議室にて『業務効率向上のための時間管理』をテーマに、
社長をはじめとするリーダー以上を対象とした研修を行いました。講師として、株式会社エンカレッジ 代表取締役の玉野聖子
(たまのしょうこ)先生をお招きし、2日で合計6時間の研修を行いました。
弊社松宮では、顧客に合わせた仕事の内容やその属人化により、なかなか就業時間中に仕事を離れることが難しく、このような研修は、
ほぼ初めてのことです。しかし現状を打破するために、愛媛職業能力開発促進センター(ポリテクセンター愛媛)の生産性向上人材育成
支援センターからのご提案によりこの研修が実現しました。受講者たちは慣れない事での緊張はありましたが、真剣に講師の先生の話を
聴いていました。

     株式会社エンカレッジ 代表取締役 玉野聖子先生                 真剣に考える受講者たち

研修の進行はグループワークがメインですが、話し合いのルールが決められていたので、初めての人でもなんとなくグループワークを
廻すことができました。普段はあまり深く考えていなかった仕事の時間管理について書いたり話したりすることによって、より理解が
深まり、また、他部署の人と話すことにより新たな発見など「気づき」がありました。
また、経験豊富な玉野先生が弊社と似たような業界の業務改善例のお話をしてくださりました。理想に近づけるためにはすごく長い道
のりがあるように思っていたのが、自分たちさえその気になれば意外に実現は近いのかもしれないと思えるようなお話で、皆、興味津々
で耳を傾けていました。

      

       他グループがどのような意見か覗き込む                  グループで話し合って決めた仕事の優先順位の発表

研修を通じてすぐに実現できるちょっとしたコツなどを覚えて帰り、早速会社に戻って冗談交じりにも早帰りのためのキーワード
「3秒ルール!」などと言って機敏な動作を促していました。
(※3秒ルール…一つの動作を3秒ずつ縮めることによって大きな時短の成果が出ること)
この貴重な時間を使った2日間の研修を、「浪費」で終わらせず「投資」時間となるよう、今後の仕事の進め方や考え方を変えていき
たいです。